フィデリティ投信はこのほど、退職者8,018名を対象とした意識調査を実施しシアリス 通販た。同調査は2011年2月1日から14日の間、60～65歳の男女で退職金をもらった退職者を対象に、ウェブアンケートで行われた。

調査結果によると、退職金受け取り額は平均で1,873.5万円。職業別では会社員が1701.5万円、公務員が2609.8万円だった。退職前の年収別「退職金の使用目的」は、どの年収レベルでも約半数が定年退職後の生活費に充てると回答した。

金銭面で不安があると回答した人のうち、退職後の不安として多かったのは「長生きするにつれてたくわえが減って、生活資金が足りなくなる不安」(37.5LIDO SPRAY%)。2008年に行った前回調査(28.2%)より9.3ポイント増え、長生きリスクへの不安が増大している状況が明らかとなった。逆に「物価の上昇などで現在より生活費がかさむ不安」は11.9%で、前回調査より11.0ポイント減った。

また、公的年金への期待は76.7%(「期待している」「やや期待している」の合計)で、団塊世代の多くが、公的年金を生活費として組み込んでいることが窺える。残った退職金の保有状況については、「振り込まれた銀行にそのまま」「自宅近くの銀行に預け替えた」「が計44.0%と、およそ半数を占めた。フィデリティ退職・投資教育研究所の野尻哲史所長は「定年したら切り詰めればいいと考える人も多いが、実際は退職金の半分ぐらいは生活費に充てようと考えている。現役の年収が多いほど生活レベルがあがっているのでそう簡単に生活を切り詰めることが難しい」と話す。

退職金で投資した金融商品(複数回答)で最も多かったのは、「日本の株式」(54.4%)。次いで「主に海外債券に投資する投資信託 定期的な分配金あり」(27.0%)、「主に日本株式に投資する投資信託 定期的な分配金あり」(22.9%)の順だった。野尻所長は「日本の株式は取引コストが低く、投資対象がビジネスマンなら馴染みのある会社だからではないか」と説明した上で「退職者の投資は、我慢して積み上げる現役世代と異なり、お金を引き出しながら運用し、残っているお金が減るスピードを減速させることが求められる。60歳からの資産運用としては、分配型投資信託を上手く活用することも検討してほしい」と話した。